ねのないくに
その頃にも恋はあった。
わたくしは雨
人になってはいけない話
うずみ火
星のかけらのような人
箱庭ぐらし
やわらかくない
いつか天球の果てまで
指先プラネタリウム

あした幽霊になるの
魔法使い、いないいない
幕間ぶつり
いなくなったのは君のまぼろし
遠い幸せだったころ
灰色の魔法
世界でいちばん小さな孤独
消えゆくものたちへ
さみしさと臆病の影
星の降らない夜もある
(以上10題、エナメルさまをイメージして作らせていただきました)

ペチャとクチャはくっついちゃう
「6月生まれの嘘つきは泥棒」
おばけの話
秒針で刻むチョコレート
不器用な彼
あこがれ未遂
旅人にスカートはいらない
僕は嘘をつかない
君が季節を食べてしまった
恋した君が怖くなる
(以上10題、インスタントカフェさまをイメージして作らせていただきました)

今夜だけ月を食べる
471秒
きみの笑顔はなんだか痛い
夜になるといつもこうだ
枯れて陽炎
家の外では名前で呼んで
おとしてきたねじのゆくえ
ばらの咲く庭
さむがりさん。
「知ってましたか。僕ずっと」

おひめさまごっこ
あなたチョコレートみたい
眠らない猫
ふしあわせはむかし
お花の首にリボンをかけて
鈴の音でないています
てんぺんの星を知らない(てんぺん=天変、転変、転じて天辺)
夏が終わるたび首しめられて落ちていくきみの残像
嘘ばかり拾って歩いた
いなずまにいたずら

吐く息を海に流して
そらをとべません。
りんご色のひとみ
こわかったから、泣かないで
わたしと猫の特等席
「守ってくれて、ありがとう」
暗い窓から覗く顔がとても素直で
いっこだけすき
嘘もつけない、隠れられない
一日の終わるときに触れる気配

屋根裏部屋の宇宙
あのこひとりで目かくし鬼
夜鳴きの鵺
二度目の恋は蜜の味
ある朝に首がとれた
「ここは冥途なのかしら」
あわい迷路(あわい=淡い、間)
傘を逆さに星の降る
しばらく咲いているのです
昨日革命

思い出まで一時間
一番星がもう出てる
冬のあなたは光に似てる
根の春
きれいな鳥かごがほしい
生まれかわりの愛をこめて
水かけ理想論
花が咲いたら鬼わたし(=鬼ごっこ)
ぼくになりたがり(それは自殺と同じです)
もともとゆるいむすびつき

首のはなしをしよう
ひとしずくでもいい
あなたがいつか泣く日にはきっと
夜が千年
きみの言う好きという言葉がうそであればと願った
消えてしまった青写真について
楽園に生きてきた16年のこと
この指先は悪夢
いばらが千里
わたしが恐竜だったころ

Memory of the box.(箱の中の記憶)
闇を孕んで星たどる
金木犀と花嫁
夜の魔法を使う人
ちとせの夕暮れ
お願いだから泣かないでいて
花の名ばかり知っている
君の抱く白
さよならタイムマシン
春を焼く夢